2017 年 1 月 3 日公開 | 2017 年 1 月 5 日更新
Android のセキュリティに関する公開情報には、Android 搭載端末に影響を与えるセキュリティの脆弱性の詳細を掲載しています。情報の公開に伴い、Google 端末に対するセキュリティ アップデートを無線(OTA)アップデートで配信しました。Google 端末のファームウェア イメージも Google デベロッパー サイトでリリースしています。2017 年 1 月 5 日以降のセキュリティ パッチ レベルでは、下記のすべての問題に対処しています。端末のセキュリティ パッチ レベルを確認する方法については、Pixel と Nexus のアップデート スケジュールをご覧ください。
パートナーには、この公開情報に記載の問題について 2016 年 12 月 5 日までに通知済みです。Android オープンソース プロジェクト(AOSP)レポジトリに、下記の問題に対するソースコードのパッチをリリースしています。この公開情報には AOSP 以外のパッチへのリンクも掲載しています。
下記の問題のうち最も重大度の高いものは、多様な方法(メール、ウェブの閲覧、MMS など)により、攻撃対象の端末でメディア ファイルを処理する際にリモートでのコード実行が可能になるおそれのある重大なセキュリティの脆弱性です。
この新たに報告された問題によって実際のユーザー端末が不正使用された報告はありません。Android セキュリティ プラットフォームの保護や SafetyNet のようなサービスの保護について詳しくは、Android と Google サービスでのリスク軽減策をご覧ください。こうした保護により、Android プラットフォームのセキュリティが改善されます。
ご利用の端末で上記の更新を行うことをすべてのユーザーにおすすめします。
下記の表に、セキュリティの脆弱性、その共通脆弱性識別子(CVE)、重大度の判定、Google 端末への影響があるかどうかの一覧を示します。重大度の判定は、攻撃を受けた端末でその脆弱性が悪用された場合の影響に基づくもので、プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が開発目的で無効にされるか不正に回避された場合を前提としています。
セキュリティ パッチ レベル 2017-01-01 以降では、下記の問題に対処する必要があります。
問題 | CVE | 重大度 | Google 端末への影響 |
---|---|---|---|
c-ares でのリモートコード実行の脆弱性 | CVE-2016-5180 | 高 | あり |
Framesequence でのリモートコード実行の脆弱性 | CVE-2017-0382 | 高 | あり |
フレームワーク API での権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0383 | 高 | あり |
オーディオサーバーでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0384、CVE-2017-0385 | 高 | あり |
libnl での権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0386 | 高 | あり |
メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0387 | 高 | あり |
外部ストレージ プロバイダでの情報開示の脆弱性 | CVE-2017-0388 | 高 | あり |
コア ネットワーキングでのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2017-0389 | 高 | あり |
メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2017-0390、CVE-2017-0391、CVE-2017-0392、CVE-2017-0393 | 高 | あり |
Telephony でのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2017-0394 | 高 | あり |
連絡先での権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0395 | 中 | あり |
メディアサーバーでの情報開示の脆弱性 | CVE-2017-0396、CVE-2017-0397、CVE-2017-0381 | 中 | あり |
オーディオサーバーでの情報開示の脆弱性 | CVE-2017-0398、CVE-2017-0399、CVE-2017-0400、CVE-2017-0401、CVE-2017-0402 | 中 | あり |
セキュリティ パッチ レベル 2017-01-05 以降では、2017-01-01 に関連するすべての問題に加えて、下記の問題に対処する必要があります。
問題 | CVE | 重大度 | Google 端末への影響 |
---|---|---|---|
カーネル メモリ サブシステムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2015-3288 | 重大 | あり |
Qualcomm ブートローダーでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8422、CVE-2016-8423 | 重大 | あり |
カーネル ファイル システムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2015-5706 | 重大 | なし* |
NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8424、CVE-2016-8425、CVE-2016-8426、CVE-2016-8482、CVE-2016-8427、CVE-2016-8428、CVE-2016-8429、CVE-2016-8430、CVE-2016-8431、CVE-2016-8432 | 重大 | あり |
MediaTek ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8433 | 重大 | なし* |
Qualcomm GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8434 | 重大 | あり |
NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8435 | 重大 | あり |
Qualcomm ビデオドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8436 | 重大 | なし* |
Qualcomm コンポーネントでの脆弱性 | CVE-2016-5080、CVE-2016-8398、CVE-2016-8437、CVE-2016-8438、CVE-2016-8439、CVE-2016-8440、CVE-2016-8441、CVE-2016-8442、CVE-2016-8443、CVE-2016-8459 | 重大 | なし* |
Qualcomm カメラでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8412、CVE-2016-8444 | 高 | あり |
MediaTek コンポーネントでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8445、CVE-2016-8446、CVE-2016-8447、CVE-2016-8448 | 高 | なし* |
Qualcomm Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8415 | 高 | あり |
NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8449 | 高 | あり |
Qualcomm サウンド ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8450 | 高 | あり |
Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8451 | 高 | なし* |
カーネル セキュリティ サブシステムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-7042 | 高 | あり |
カーネル パフォーマンス サブシステムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0403 | 高 | あり |
カーネル サウンド サブシステムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2017-0404 | 高 | あり |
Qualcomm Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性 | 高 | あり | |
Qualcomm ラジオドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-5345 | 高 | あり |
カーネル プロファイリング サブシステムでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-9754 | 高 | あり |
Broadcom Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8453、CVE-2016-8454、CVE-2016-8455、CVE-2016-8456、CVE-2016-8457 | 高 | あり |
Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8458 | 高 | あり |
NVIDIA ビデオドライバでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8460 | 高 | あり |
ブートローダーでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8461、CVE-2016-8462 | 高 | あり |
Qualcomm FUSE ファイル システムでのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2016-8463 | 高 | なし* |
ブートローダーでのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2016-8467 | 高 | あり |
Broadcom Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8464、CVE-2016-8465、CVE-2016-8466 | 中 | あり |
ブートローダーでの権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8467 | 中 | あり |
Binder での権限昇格の脆弱性 | CVE-2016-8468 | 中 | あり |
NVIDIA カメラドライバでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8469 | 中 | あり |
MediaTek ドライバでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8470、CVE-2016-8471、CVE-2016-8472 | 中 | なし* |
STMicroelectronics ドライバでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8473、CVE-2016-8474 | 中 | あり |
Qualcomm オーディオ ポスト プロセッサでの情報開示の脆弱性 | CVE-2017-0399、CVE-2017-0400、CVE-2017-0401、CVE-2017-0402 | 中 | あり |
HTC 入力ドライバでの情報開示の脆弱性 | CVE-2016-8475 | 中 | あり |
カーネル ファイル システムでのサービス拒否の脆弱性 | CVE-2014-9420 | 中 | あり |
* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
ここでは、Android セキュリティ プラットフォームの保護と SafetyNet のようなサービスの保護によるリスクの軽減について概説します。こうした機能は、Android でセキュリティの脆弱性が悪用される可能性を減らします。
調査にご協力くださった下記の皆様方に感謝いたします(敬称略)。
また、この公開情報にご協力くださった下記の皆様方にも感謝いたします(敬称略)。
上記のセキュリティ パッチ レベル 2017-01-01 の脆弱性の概要で一覧に挙げた各項目について、下記に詳細を説明します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google 端末、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。その問題に対処した、一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)がある場合は、そのバグ ID にリンクを設定しています。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。
c-ares にリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したリクエストを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。このライブラリを使用するアプリでリモートコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2016-5180 | A-32205736 | 高 | すべて | 7.0 | 2016 年 9 月 29 日 |
Framesequence ライブラリにリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。Framesequence ライブラリを使用するアプリでリモートコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0382 | A-32338390 | 高 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 21 日 |
フレームワーク API に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0383 | A-31677614 | 高 | すべて | 7.0、7.1.1 | 2016 年 9 月 21 日 |
オーディオサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0384 | A-32095626 | 高 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 11 日 |
CVE-2017-0385 | A-32585400 | 高 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 11 日 |
libnl ライブラリに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0386 | A-32255299 | 高 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 18 日 |
メディアサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0387 | A-32660278 | 高 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 11 月 4 日 |
外部ストレージ プロバイダに情報開示の脆弱性があるため、メインのユーザーが挿入した外部ストレージ SD カードのデータがローカルのセカンダリ ユーザーによって読み取られるおそれがあります。許可を得ずにデータにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0388 | A-32523490 | 高 | すべて | 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | Google 社内 |
コア ネットワーキングにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したネットワーク パケットを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0389 | A-31850211 [2] [3] | 高 | すべて | 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 7 月 20 日 |
メディアサーバーにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0390 | A-31647370 | 高 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 9 月 19 日 |
CVE-2017-0391 | A-32322258 | 高 | すべて | 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 20 日 |
CVE-2017-0392 | A-32577290 | 高 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 29 日 |
CVE-2017-0393 | A-30436808 | 高 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | Google 社内 |
Telephony にサービス拒否の脆弱性があり、リモートの攻撃者による端末のハングや再起動が可能になるおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0394 | A-31752213 | 高 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 9 月 23 日 |
連絡先に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが密かに連絡先情報を作成できるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0395 | A-32219099 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 15 日 |
メディアサーバーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0381 | A-31607432 | 中 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 9 月 18 日 |
CVE-2017-0396 | A-31781965 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 9 月 27 日 |
CVE-2017-0397 | A-32377688 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 21 日 |
オーディオサーバーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0398 | A-32438594 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
CVE-2017-0398 | A-32635664 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
CVE-2017-0398 | A-32624850 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
CVE-2017-0399 | A-32247948 [2] | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 18 日 |
CVE-2017-0400 | A-32584034 [2] | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
CVE-2017-0401 | A-32448258 | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 26 日 |
CVE-2017-0402 | A-32436341 [2] | 中 | すべて | 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
上記のセキュリティ パッチ レベル 2017-01-05 の脆弱性の概要で一覧に挙げた各項目について、下記に詳細を説明します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google 端末、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。その問題に対処した、一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)がある場合は、そのバグ ID にリンクを設定しています。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。
カーネル メモリ サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2015-3288 | A-32460277 アップストリーム カーネル |
重大 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL | 2015 年 7 月 9 日 |
Qualcomm ブートローダーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8422 | A-31471220 QC-CR#979426 |
重大 | Nexus 6、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL | 2016 年 7 月 22 日 |
CVE-2016-8423 | A-31399736 QC-CR#1000546 |
重大 | Nexus 6P、Pixel、Pixel XL | 2016 年 8 月 24 日 |
カーネル ファイル システムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2015-5706 | A-32289301 アップストリーム カーネル |
重大 | なし* | 2016 年 8 月 1 日 |
* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8424 | A-31606947* N-CVE-2016-8424 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 17 日 |
CVE-2016-8425 | A-31797770* N-CVE-2016-8425 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8426 | A-31799206* N-CVE-2016-8426 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8482 | A-31799863* N-CVE-2016-8482 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8427 | A-31799885* N-CVE-2016-8427 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8428 | A-31993456* N-CVE-2016-8428 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 10 月 6 日 |
CVE-2016-8429 | A-32160775* N-CVE-2016-8429 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 10 月 13 日 |
CVE-2016-8430 | A-32225180* N-CVE-2016-8430 |
重大 | Nexus 9 | 2016 年 10 月 17 日 |
CVE-2016-8431 | A-32402179* N-CVE-2016-8431 |
重大 | Pixel C | 2016 年 10 月 25 日 |
A-32447738* N-CVE-2016-8432 |
重大 | Pixel C | 2016 年 10 月 26 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
MediaTek ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8433 | A-31750190* MT-ALPS02974192 |
重大 | なし** | 2016 年 9 月 24 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
Qualcomm GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8434 | A-32125137 QC-CR#1081855 |
重大 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One | 2016 年 10 月 12 日 |
NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8435 | A-32700935* N-CVE-2016-8435 |
重大 | Pixel C | 2015 年 11 月 7 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Qualcomm ビデオドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的な端末の侵害につながるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8436 | A-32450261 QC-CR#1007860 |
重大 | なし* | 2016 年 10 月 13 日 |
* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
下記の表に、Qualcomm コンポーネントに影響する脆弱性を示します。詳細については、Qualcomm AMSS の 2015 年 11 月、2016 年 8 月、2016 年 9 月、2016 年 10 月のセキュリティに関する公開情報をご覧ください。
CVE | 参照 | 重大度* | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8438 | A-31624565** | 重大 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8442 | A-31625910** | 重大 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8443 | A-32576499** | 重大 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8437 | A-31623057** | 高 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8439 | A-31625204** | 高 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8440 | A-31625306** | 高 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8441 | A-31625904** | 高 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8398 | A-31548486** | 高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-8459 | A-32577972** | 高 | なし*** | Qualcomm 社内 |
CVE-2016-5080 | A-31115235** | 中 | Nexus 5X | Qualcomm 社内 |
* この一連の問題の重大度はベンダーが決定したものです。
** この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
*** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
Qualcomm カメラに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8412 | A-31225246 QC-CR#1071891 |
高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL | 2016 年 8 月 26 日 |
CVE-2016-8444 | A-31243641* QC-CR#1074310 |
高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P | 2016 年 8 月 26 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
サーマル ドライバやビデオドライバなどの MediaTek コンポーネントに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8445 | A-31747590* MT-ALPS02968983 |
高 | なし** | 2016 年 9 月 25 日 |
CVE-2016-8446 | A-31747749* MT-ALPS02968909 |
高 | なし** | 2016 年 9 月 25 日 |
CVE-2016-8447 | A-31749463* MT-ALPS02968886 |
高 | なし** | 2016 年 9 月 25 日 |
CVE-2016-8448 | A-31791148* MT-ALPS02982181 |
高 | なし** | 2016 年 9 月 28 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
Qualcomm Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8415 | A-31750554 QC-CR#1079596 |
高 | Nexus 5X、Pixel、Pixel XL | 2016 年 9 月 26 日 |
NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8449 | A-31798848* N-CVE-2016-8449 |
高 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 28 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Qualcomm サウンド ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8450 | A-32450563 QC-CR#880388 |
高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One | 2016 年 10 月 13 日 |
Synaptics タッチスクリーン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8451 | A-32178033* | 高 | なし** | 2016 年 10 月 13 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
カーネル セキュリティ サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-7042 | A-32178986 アップストリーム カーネル |
高 | Pixel C | 2016 年 10 月 14 日 |
カーネル パフォーマンス サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2017-0403 | A-32402548* | 高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 25 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
カーネル サウンド サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2017-0404 | A-32510733* | 高 | Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 27 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Qualcomm Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8452 | A-32506396 QC-CR#1050323 |
高 | Nexus 5X、Android One、Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 28 日 |
Qualcomm ラジオドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-5345 | A-32639452 QC-CR#1079713 |
高 | Android One | 2015 年 11 月 3 日 |
カーネル プロファイリング サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-9754 | A-32659848 アップストリーム カーネル |
高 | Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 11 月 4 日 |
Broadcom Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8453 | A-24739315* B-RB#73392 |
高 | Nexus 6 | Google 社内 |
CVE-2016-8454 | A-32174590* B-RB#107142 |
高 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 10 月 14 日 |
CVE-2016-8455 | A-32219121* B-RB#106311 |
高 | Nexus 6P | 2016 年 10 月 15 日 |
CVE-2016-8456 | A-32219255* B-RB#105580 |
高 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 10 月 15 日 |
CVE-2016-8457 | A-32219453* B-RB#106116 |
高 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C | 2016 年 10 月 15 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Synaptics タッチスクリーン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8458 | A-31968442* | 高 | Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel、Pixel XL | Google 社内 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
NVIDIA ビデオドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。ユーザーの明示的な許可を得ずに、機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8460 | A-31668540* N-CVE-2016-8460 |
高 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 21 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
ブートローダーに情報開示の脆弱性があるため、ローカルの攻撃者が権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。機密データへのアクセスに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8461 | A-32369621* | 高 | Nexus 9、Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 21 日 |
CVE-2016-8462 | A-32510383* | 高 | Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 27 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Qualcomm FUSE ファイル システムにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8463 | A-30786860 QC-CR#586855 |
高 | なし* | 2016 年 1 月 3 日 |
* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
ブートローダーにサービス拒否の脆弱性があるため、攻撃者が永久的なローカルのサービス拒否を引き起こすおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再適用が必要になる可能性があります。永久的なローカルのサービス拒否が可能になるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8467 | A-30308784* | 高 | Nexus 6、Nexus 6P | 2016 年 6 月 29 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Broadcom Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であり、現在のプラットフォーム構成によってリスクが軽減されているため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8464 | A-29000183* B-RB#106314 |
中 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 5 月 26 日 |
CVE-2016-8466 | A-31822524* B-RB#105268 |
中 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8465 | A-32474971* B-RB#106053 |
中 | Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player | 2016 年 10 月 27 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
ブートローダーに権限昇格の脆弱性があるため、ローカルの攻撃者が端末で任意のモデムコマンドを実行できるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8467 | A-30308784* | 中 | Nexus 6、Nexus 6P | 2016 年 6 月 29 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Binder に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であり、現在のプラットフォーム構成によってリスクが軽減されているため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8468 | A-32394425* | 中 | Pixel C、Pixel、Pixel XL | Google 社内 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
NVIDIA カメラドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8469 | A-31351206* N-CVE-2016-8469 |
中 | Nexus 9 | 2016 年 9 月 7 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
MediaTek ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8470 | A-31528889* MT-ALPS02961395 |
中 | なし** | 2016 年 9 月 15 日 |
CVE-2016-8471 | A-31528890* MT-ALPS02961380 |
中 | なし** | 2016 年 9 月 15 日 |
CVE-2016-8472 | A-31531758* MT-ALPS02961384 |
中 | なし** | 2016 年 9 月 15 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。
STMicroelectronics ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8473 | A-31795790* | 中 | Nexus 5X、Nexus 6P | 2016 年 9 月 28 日 |
CVE-2016-8474 | A-31799972* | 中 | Nexus 5X、Nexus 6P | 2016 年 9 月 28 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
Qualcomm オーディオ ポスト プロセッサに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 更新対象の AOSP バージョン | 報告日 |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2017-0399 | A-32588756 [2] | 中 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 18 日 |
CVE-2017-0400 | A-32438598 [2] | 中 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
CVE-2017-0401 | A-32588016 | 中 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 26 日 |
CVE-2017-0402 | A-32588352 [2] | 中 | すべて | 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 | 2016 年 10 月 25 日 |
HTC 入力ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2016-8475 | A-32591129* | 中 | Pixel、Pixel XL | 2016 年 10 月 30 日 |
* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。
カーネル ファイル システムにサービス拒否の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。一時的なサービス拒否であり、出荷時設定にリセットすることで修正できるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。
CVE | 参照 | 重大度 | 更新対象の Google 端末 | 報告日 |
---|---|---|---|---|
CVE-2014-9420 | A-32477499 アップストリーム カーネル |
中 | Pixel C | 2014 年 12 月 15 日 |
上記の公開情報に対する一般的な質問について、以下で回答します。
1. 上記の問題に対処するように端末が更新されているかどうかをどのように判断すればよいですか?
端末のセキュリティ パッチ レベルを確認する方法については、Pixel および Nexus のアップデート スケジュールに記載されている手順をご覧ください。
このアップデートを組み込んだ端末メーカーは、パッチレベル文字列を以下に設定する必要があります。
2. この公開情報に 2 つのセキュリティ パッチ レベルがあるのはなぜですか?
この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチ レベルを定義しています。これは、すべての Android 搭載端末で同様の問題が発生する一部の脆弱性をサブセットとし、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。Android パートナーには、この公開情報に掲載されている問題をすべて修正し、最新のセキュリティ パッチ レベルを使用することが推奨されています。
パートナーには、対処するすべての問題の修正を 1 つのアップデートにまとめて提供することが推奨されています。
3. 各問題の影響を受ける Google 端末を判断するにはどうすればよいですか?
2017-01-01 と 2017-01-05 のセキュリティの脆弱性の詳細に関するセクションで、各表中の「更新対象の Google 端末」列に、その問題の影響を受ける、更新対象の Google 端末の種類を記載しています。この列には次のいずれかが表示されています。
4. 「参照」列の項目はどのような情報に関連付けられていますか?
脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した内容には、その参照番号が属す組織を示す接頭辞を含めている場合があります。各接頭辞の意味は以下のとおりです。
接頭辞 | 参照 |
---|---|
A- | Android バグ ID |
QC- | Qualcomm の参照番号 |
M- | MediaTek の参照番号 |
N- | NVIDIA の参照番号 |
B- | Broadcom の参照番号 |