この章では、 FindBugs をソースコードからビルドする方法を説明します。FindBugs を修正することに興味がないのであれば、 次の章 に進んでください。
ソースから FindBugs をコンパイルするためには、以下のものが必要です。
Apache Ant, バージョン 1.6.3 またはそれ以降
警告 | |
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Redhat Linux システムの |
体裁の整った FindBugs のドキュメントを生成したい場合は、以下のソフトウェアも必要となります:
DocBook XSL スタイルシート。FindBugs のマニュアルを HTML に変換するのに必要です。
Saxon XSLT プロセッサー。(同様に、 FindBugs のマニュアルを HTML に変換するのに必要です。)
ソース配布物をダウンロードした後に、それを作業用ディレクトリーに展開する必要があります。通常は、次のようなコマンドで展開を行います:
$
unzip findbugs-2.0.3-source.zip
FindBugs のドキュメントをビルドするためには、 local.properties
ファイルを修正する必要があります。このファイルは、 FindBugs をビルドする際に Ant build.xml
ファイルが参照します。FindBugs のドキュメントをビルドしない場合は、このファイルは無視してもかまいません。
local.properties
での定義は、 build.properties
ファイルでの定義に優先します。build.properties
は次のような内容です:
# User Configuration: # This section must be modified to reflect your system. local.software.home =/export/home/daveho/linux # Set this to the directory containing the DocBook Modular XSL Stylesheets # from http://docbook.sourceforge.net/projects/xsl/ xsl.stylesheet.home =${local.software.home}/docbook/docbook-xsl-1.71.1 # Set this to the directory where Saxon (http://saxon.sourceforge.net/) # is installed. saxon.home =${local.software.home}/java/saxon-6.5.5
xsl.stylesheet.home
プロパティーには、DocBook Modular XSL スタイルシートがインストールしてあるディレクトリーの絶対パスを指定します。FindBugs ドキュメントを生成しようと考えている場合にのみ、このプロパティーを指定する必要があります。
saxon.home
プロパティーには、Saxon XSLT プロセッサーがインストールしてあるディレクトリーの絶対パスを指定します。FindBugs ドキュメントを生成しようと考えている場合にのみ、このプロパティーを指定する必要があります。
ソース配布物の展開、 Ant のインストール、build.properties
(local.properties
) の修正 (これは任意) およびツール (Saxon など)の環境構築ができれば、 FindBugs をビルドするための準備は完了です。Ant の起動する方法は、単にコマンドを実行するだけです。
$
anttarget
target
には以下のいずれかを指定します:
このターゲットは、 FindBugs のコードをコンパイルします。これは、デフォルトのターゲットです。
このターゲットは、ドキュメントの整形を行います(また、副作用としていくつかのソースのコンパイルも行います。)
このターゲットは、コンパイルを行い FindBugs が持っている JUnit テストを実行します。ユニットテストが失敗した場合は、エラーメッセージが表示されます。
FindBugs のバイナリ配布物を構築します。このターゲットは、 .zip
および .tar.gz
のアーカイブをそれぞれ作成します。
Ant コマンドの実行後、次のような出力が表示されるはずです。 (この前に Ant が実行したタスクに関するメッセージもいくらか出力されます。):
BUILD SUCCESSFUL
Total time: 17 seconds
build ターゲットの実行が終了すると、バイナリ配布物と同様の状態が作業ディレクトリーに構築されるように FindBugs のAnt ビルドスクリプトは記述されています。したがって、4章FindBugs™ の実行 の FindBugs の実行に関する情報はソース配布物の場合にも応用できます。